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ヨーロッパ旅行はFlix Bus(フリックスバス)におまかせあれ-予約方法・乗り方を解説-
ヨーロッパ旅行はFlix Bus(フリックスバス)におまかせあれ-予約方法・乗り方を解説-
この記事ではオランダ国内の長距離移動を安くかつ快適に済ませる方法について書いています。
今回は、Flix Busという格安バスについて、ボクの家からアムステルダムまで実際に利用してみた感想も含めてまとめたいと思います。
この記事ではキリをよくするため1ユーロ=140円で計算していますが、執筆時点(12/9/2022)のユーロ相場は1ユーロ=145円前後です
①早めの結論+オランダの主な公共交通機関
結論から言って、長距離移動ならFlix Busがお得です。
オランダでは鉄道・地下鉄・トラム(路面電車)・バス、この4つが主な公共交通機関なのですが、その全てが基本的には安くありません。
※
鉄道…大都市間を移動する際に利用
地下鉄…大都市内やそこから郊外に移動する際に利用。地域ごとに鉄道会社が違います。
鉄道=新幹線、地下鉄=電車のイメージです。
例えばボクが住んでいる場所から最も近い都市部ロッテルダムまで、地下鉄だと約30分かかります。各駅停車で、運賃は3ユーロ(約420円)です。
※
オランダでは各鉄道会社が割引サービスを販売しています。割引の適用期間は1ヶ月間・1年間など幅があり、会社によっても異なります。割引率・価格も会社ごと、またサービスごとに違いがあります。つまるところ、全く同じ移動でも人によって運賃が違うのです。
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※かなり細かい話なので読み飛ばしてもらっても構いません
ちなみにボクは1ヶ月間40%割引になるサービスを購入しているので、実際はロッテルダムまで1.80ユーロ(約250円)です。サービスの料金は25.6ユーロ(約3600円)です。
これは日本で定期を買う感覚に近いです。日本の場合は定期区間を指定して購入するので、区間内に別の鉄道会社が含まれることがあります。(小田急線とJRなど)
しかしオランダでは鉄道会社それぞれが割引サービスを提供しているため、割引が適用されるのは鉄道会社単位(路線単位)になります。
ボクはRETという、今のところオランダ在住のどんな日本人も情報を発信していない幻の鉄道をよく利用するため、この会社が提供する割引サービスを購入しています。
(割引サービスについて検討している際、右も左も前も後ろもわからず発狂していました)
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②地下鉄+鉄道を使って長距離移動をすると?
さてさて、ロッテルダムからアムステルダムまでの移動はどうなるんでしょうか。
大都市間の移動にはNS〈オランダ鉄道〉という鉄道を使います。
NS版乗り換えアプリ【NS】で検索してみます。
(サイト内からアプリをダウンロードできます)
移動時間:約40分
各駅停車:16.90ユーロ(約2400円)
特急列車:+2.70ユーロ→合計19.60ユーロ(約2800円)
ここに先ほどのメトロ料金1.80ユーロが上乗せされます。そうするとボクの家からアムステルダムまでメトロ+鉄道で行った場合はこんな感じです。
移動時間:1時間10分ほど
NS各駅停車利用:18.70ユーロ(約2650円)
NS特急列車利用:21.40ユーロ(約3050円)
「みんな、いいですか?遠足は家に帰るまでが遠足です」
「はーい先生!」
遠い昔に先生から言われた懐かしいセリフが脳内によみがえります。
そういうわけで、最低でも往復5000円かかるのです。
1時間ちょっとで大都市アムステルダムまで行ける。確かに便利ではあるのですが、往復5000円はちょっといかがなものかしらという自問も頭をよぎります。
さて、電車だと往復5000円超えのお値段が、Flix Busを使うと一体いくらになるのでしょうか。答え合わせは記事後半にて。
次はFlix Busの特徴・利用方法についてまとめます。
③Flix Busってなんですか?
快適 便利 安い
ドン・キホーテの中吊りで見たことありそうな文言ですね。
この3つが特徴の緑色のバスです。
【快適】
大前提として利用するバスによってサービスは異なるのですが、基本的にはWi-Fi、コンセント、トイレがついています。
そして深夜や早朝などの時間帯はちゃんと車内を暗くしてくれます。ボクは朝7時出発の便に乗ったのですが、青い豆電球が灯されていて、ファンタジックな心地になりました。
ちなみに、コンセントは窓際の席にしかついてないという記事を見たことがありますが、そもそもコンセントを使わなかったので、こちらは未だ定かではありません。
(次に利用するときにチェックします)
【便利】
予約も当日の利用方法も簡単で便利です。
専用アプリがあり、予約はアプリ内からできます。
(Web予約も可能です。今回はアプリ版で進めます)
【安い】
オランダ内での長距離移動に関して言えば、その他の公共交通機関に比べて圧倒的な安さです。
(サイト内からアプリをダウンロードできます)
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【予約方法】
それではまず予約方法から。
⚠︎
初めて利用する場合は【氏名】【メールアドレス】の登録が必要です。
・出発地
・目的地
・出発日
・到着日
・利用人数
5つを入力すると検索結果が一覧で表示されます。
まずは行きのバスの予約です。
・出発時間 - 乗車場所
・到着時間 - 停車場所
・かかる時間
・値段
がまとめられた一覧を、出発時間が早い順に見ることができます。
※
Directは直行便のことです。
Transferという乗り換え有の便も存在します。
右上の「FILTER」をタップすると出発時間・値段・かかる時間の3つの項目で並び替えもできます。
⚠︎
一つの都市に複数のバス停が存在することもあるので注意です。「FILTER」をタップすると、バス停を絞った検索結果を表示することもできます。
また、それぞれの検索結果の枠内右上にある「∨」をタップすると詳細が確認でき、さらに「LOCATION」をタップすることで、乗車場所・停車場所の正確な位置をマップで確認することができます。
詳細画面 |
行きのバスを選択すると自動で画面がきり替わり、帰りのバスを選択できます。
⚠︎
Flix Busの停留所は、町によっては都心部から少しはなれたところにあります。
上の画像にある停留所 Amsterdam Sloterdijk (アムステルダム スローテルデイク) はアムステルダム中央駅から約5kmほど離れた場所にあります。
ただしバス停は地下鉄の駅すぐそばにあり、地下鉄を使えば都心部までは10分ほどで着くので、大した時間でも移動でもありません。
ボクはというと、早朝だからという全くもって意味不明な理由をかかげて徒歩で移動したので1時間かかりました。
【購入】
最後に、購入前の最終確認画面が出てきます。
大まかに以下4つの確認や変更ができます。
①購入者情報
②席指定
③追加料金
④支払い方法
【席指定】
席指定には1.49ユーロもしくは2.99ユーロがかかり、席によって値段が若干違います。
指定できる席を確認しつつ選ぶことができ、映画館のチケットをネットで予約するときと同じイメージです。
行きと帰りそれぞれの席指定ができます |
|
席指定画面 |
【追加料金】
また、荷物に関しては飛行機に乗るときと同じイメージですね。
手荷物と預け入れ荷物の2種類それぞれに条件があります。
○手荷物 : 7kg・42×30×18cm 以内
○預け入れ荷物:20kg・80×50×30cm 以内
一人につきそれぞれ一つまで、この範囲内に収まれば費用はかかりません
預け入れ荷物の個数を変更したい場合は、追加料金の詳細画面で追加個数を選ぶだけ。
サイズや重さが超過している荷物は追加料金が少し高くなります(6.59ユーロ)
【支払い】
最後に、支払いを方法を選択して支払いをすれば購入完了。
購入完了のメールが届き、購入したチケットはアプリ内に保存されます。
アプリの最初の画面で「Tickets」をタップすれば詳細を確認することができます。
詳細画面では
- 乗り場(マップ付き)が確認できる
- 座席が確認できる
- 予約のキャンセルができる
便利で簡単ですね。
※
ちなみにボクが利用した際は座席指定なしのチケットを購入しましたが、チケット詳細では座席指定されていました。座席指定なしの乗客でも席が自動で割り振られることがあるのかもしれません。
※
海外移住者が愛用している(はずの)Wiseを使って支払いをすることも可能です。
WiseのデビットカードはGoogle Payに紐付けすることができるので、Google Pay経由で支払いができます。
⚠︎支払い時の注意点
支払いがうまくいかずエラーが返ってくることもあります。購入完了のメールが届いていたらちゃんと購入できているので、続けてすぐに購入するのではなく、少し待ってみましょう。
【当日の利用方法】
出発時間までに乗り場に行ってバスを待ち、バスが来たら乗る。
というシンプルなもの。ただしここに、スピーディも加わります。
- アプリ内のチケット詳細画面にあるQRコードをタップ
- 大きいサイズのQRコードが表示される
- バスが到着したらFlix Busの運転手さんが降りてくる
- 運転手にQRコードを確認してもらう
アムステルダム行きのチケット |
ボクは
「アムステルダムスローテルデイク?」
「はい」
「OK 乗っちゃいな!」
という流れでものの3秒くらいでバスに乗れました。
オランダでバスに乗るのは初めてだったので、今回20分前にはバス停に着いていました。あまり目立たないですが、停留所にはFlix Busの発着所の目印もありました。
乗ってしまえばもう何もすることはありません。
バスでアムステルダムまでどんぶらこ。到着を待つのみです。
当日は、朝7時発ということで早起きした分バスの中では気持ちよく寝させていただいたので、ありあまる体力を使ってこれでもかというくらいアムステルダムを歩き回りました。
ということで、ここでいよいよ
Flix Bus利用でロッテルダムとアムステルダムを往復するといくらかかるのか
今回、以下の条件でFlix Busを利用
〈行き〉
Rotterdam CS (ロッテルダム セントラル)
→Amsterdam Sloterdijk (アムステルダム スローテルデイク)
7:00発
8:15着
〈帰り〉
Amsterdam Sloterdijk (アムステルダム スローテルデイク)
→Rotterdam CS (ロッテルダム セントラル)
17:30発
19:10着
席指定 :なし
追加荷物:なし
○Flix Busにかかった費用
行き:2.99ユーロ
帰り:2.99ユーロ
合計:5.98ユーロ(約840円)
○最寄り駅からロッテルダムまでのメトロ料金
往復:3.60ユーロ(約500円)
合計:5.98ユーロ+3.60ユーロ=9.58ユーロ(約1340円)
5000円と比べてなんと安いことでしょう。驚天動地の80%オフ。Flix Busありがとう。これで移動時間が3倍かかるといった具合であれば、うんまあ納得だわなの価格ではあるのですが、行きのバスにかかったのは1時間15分と、NS鉄道を使った場合と30分ほどしか変わりません。
事前予約という性質上必ず座席を確保できますし、暖房も効いていましたし、気持ちよく寝れましたし、今のところ長距離移動にはもってこいのバスなのであります。
④Flix Busはどこまで行けるの?
Flix Busは現在、ヨーロッパ内の30カ国以上に加えてアメリカ・南アメリカでもバスを走らせています。バス停の数は2000以上あります。
今回はオランダ国内の移動のために利用しましたが、地続きで他国とつながっているので旅行がしやすい、というのがヨーロッパの魅力のひとつでもあるので、少し落ち着いたら他の国にも行ってみようと思います。
クロアチアにも停留所があるということで、表には出していませんが、心の内では大興奮大騒動、乱痴気騒ぎ、大爆発といった有様です。
同時に、渡航前にFlix Busの存在を知っていればオランダ到着日に待ちかまえていた困難やら絶望的な倦怠感やらを避けることができていたかもしれない。と、空しさも大爆発といった有様です。
オランダ到着日の諸々については以下の記事にまとめています。
くだらないけど陥りそうな困難をぜひご覧ください。
新しく始めたゆるさを大切にした文化活動【GEZELLIG】も、興味のある方はのぞいてみてください。
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GEZELLIG【文化を知る・オランダでインタビュー】Vol.0 |
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